double rainbow / kanamaru yuko

2009年08月に公演した、もょもと交響楽団のコンサートで司会を務めてくださった kanamaru yuko さんの 1st ミニアルバムが本日発売です。
ほんとね、このコンサート(交響組曲ドラゴンクエストシリーズの演奏)のときの司会がすごかったんですよ。特にクライマックスの「ドラゴンクエストIII」の最後の戦いを音楽で紡ぐところ、ゾーマの城への案内をする雰囲気の作り方がすごかったー。オケのメンバーも思わずゾクゾクきちゃうほどのトーク技術。お客様からのアンケートでも、司会に対する高評価をいただくことが多かったです。
そんな kanamaru 嬢の極上ミニアルバムについて、公平にみたうえで褒めちぎる会場はこちらです。


double rainbow

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▼ 「多摩川」PV


普段はジャズを歌うことが多いようですが、今回はポップな路線で挑戦した意欲作とのこと。とはいえ、16ビートの引っ掛けとかベースがいい感じでうねってるとかするファンキッシュな曲調も多いので、ジャズシンガーとしてのポテンシャルも十分引き出されているように思いました。


俺が思う歌手としての彼女の魅力は、まずメロディがきっちり音楽をリードしているところ。ソロアーティストとしての楽曲の作り方をしているのもあるんだろうけども、仮にバンドなしのア・カペラ状態だったとしても、歌だけで音楽の緩急を感じさせたり、「ここはこういうハーモニーなんだ」っていう空気を感じさせる歌い方をしていると思うのです。


あんまこういう見方はしたくないんだけど、技術的なところをみても、ビート感がしっかりした発音をしてるから、グルーブが自然とうねうね生み出されていくし、あとファルセット(裏声)に移って戻ってくるところが綺麗でうっとり。これはほんとに長く訓練していないとできないことです。声帯のコントロールがほんとすげえや。声の音色を多彩に変えながら言葉を紡いでいて、聴き手の気持ちをいろんなところに連れて行ってくれる感じがします。


今回収録されている 5曲は、うきうきしたり、楽しい気分になったり、じんわり心の奥に浸みるものもあったりで、kanamaru yuko さんのいろいろな顔を感じることができます。どれも素敵な歌なんだけど、特に「あと何回」は癖になるし、「桃源郷」は歌詞がものすごく楽しいし、「多摩川」は文句なく歌詞や音に共感して大事に大事に自分の心に吸収したくなります。


もっともっと広く知ってほしい歌手だなーって思います。本業(?)のジャズのほうも、俺はまだ一回しか聴きに行ったことないけど、すごく楽しいですよ!歌もMCも空気作りも絶品です。おすすめ。


あと、もし次にドラゴンクエストのコンサートをする機会があれば、司会はもちろんお任せしたいのです。えへ。