オーケストラ練習_20100704

今日は練習前に指揮者契約があるっていうので早めにおうちを出たので、約束の時間には十分間に合って着けたのです。次 回 の 練 習 会 場 に。

「あっれー、今日はホールで練習のはずなのに、なんか子どもの行事っぽいものしか入ってない!おかしいなー、子どもに演奏を聴かせる公開リハーサルなんだっけ?」とか余裕ぶっかまして考えたんだけど、数秒後にいやな冷や汗がズローンと出てきました。もうやだ。消えてなくなりたい。泣きそうになりながらタクシーをつかまえて正規の会場へ。たまたま比較的近い会場で助かりました。約束の時刻に 1分遅刻するだけというミラクルで事なきを得ました。

今日はコンサート用の新曲が 1曲追加されました。初見演奏なので、編曲者のメンバーの方に指揮をしていただき、俺は見学。すごく楽しいメドレーだったのですけど、曲ごとの表情のつけ方とか演奏手法の違いとか、想定される練習内容は結構濃いものになりそうだなーって思いました。でも初見でここまで演奏できるってのは、やっぱりこのオケはポテンシャルが高いなって思います。

限られた時間の中で、みっちり練習できたのは実質 2曲くらいかな。そのうちの 1曲が大河ドラマの「篤姫」のテーマ曲だったんだけど、この曲は本当に奥深い魅力を秘めています。この日、メンバーのみなさんに話したのは、作曲者の吉俣良さんの「休符の魅力」について。吉俣さんの曲って、「Dr.コトー診療所」なんかでもそうだけど、すっごく温かいメロディで聴き手を包み込んでくれたかと思うと、ふっとそのメロディをやめてしまう瞬間があって、聴き手の心を一瞬放してしまうんです。でも、その直後に何事もなかったかのように、また温かいメロディで包み込んでくれる……そういう「安心」と、ある意味における「不安」とが交差するところが、吉俣さんの作品の大きな魅力のひとつになっているように思うんです。

その「不安」を煽る休符を大切に感じて演奏すること、そして曲の部分ごとで異なった表情を見せるスピード感を感じること。オケ全体が組織としてこれを感じて演奏できるまでにはまだ時間がかかるだろうけど、これまでにもこの曲の演奏経験があるというこのオケにとって、まったく新しい音楽体験になればうれしいなーと思ったりします。