STAR TREK

やっと見た。

スター・トレック スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]

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や、劇場では見たんですよ。TOSSTAR TREK : The Original Series 「宇宙大作戦」)がすごい好きだったので、その「エピソード 0」的な位置(正確にはちょっと違うんだけど)のこの作品には大興奮!その後、当時 BD プレイヤーもないのにディスクだけ買っておいたんです。そして昨年末に PS3 在庫ニング・エディションを買ったので、こうしてめでたくうちで BD 再生ができるようになったというわけです。

作品自体の感想は省きますが(省くのか)、BD の特典映像がとにかくすっげええええええええ!!

ざまざまな角度からこの映画の制作の舞台裏を見せてくれたり、キャスティングに寄せる思いを語ってくれたりします。特に興味深かったのは、やっぱりレナード・ニモイTOS時のミスター・スポック役)の起用周辺の話。

ニモイといえば、STAR TREK ファンの間ではもはや生ける伝説。そんな彼が、新しい世代のクリエイターや役者、エキストラとともに新しい STAR TREK を作るというのは、観客だけでなく現場にも相当な興奮を呼び覚ましたようです。ニモイとともに STAR TREK を作るという喜びが、随所に感じられました。

また、TOS でカーク船長を演じたウィリアム・シャトナーにも、実はこの映画について監督がコミュニケーションをとっていたとのエピソードも。TOS を含めた「STAR TREK 正史」とこの作品を照らして検討した結果、シャトナーを出演させる場面がなくなったとのことで、今回は出演が叶わなかったとのこと。残念だけど、正史尊重のスタイルはファンも納得でしょう。

そんなシャトナーの映像やコメントはなかったのですけど、実際にキャストとして参加したニモイのほか、TOS でウフーラ(ウラ中尉)を演じたニシェル・ニコルズもこの映画を応援していました。この映画で若き日のウフーラを演じたゾーイ・サルダナに対し、ウフーラの人となりや演技について直接アドバイスや応援をしているシーンがありました。こういうの感激だなー。

ニモイがスポック役のザッカリー・クイントに頻繁にコミュニケーションをとっているシーンも、とても印象的でした。ザッカリー・クイントのような骨太な俳優に自分の役を譲ることができて、ニモイ自身もうれしいだろうし、安心もしただろうと思うのです。良い俳優に恵まれた映画ともいえますね。ザッカリー・クイントって、今回のスポックにしろ、「HEROES」のサイラー(猟奇的な殺人鬼)にしろ、精神表現が特殊なキャラクターを本当に魅力的に演じますね。

どの新しい俳優も、やはり TOS のキャストのことは意識しつつも、「決してものまねはしない」という共通するスタンスがありました。そのキャラクターの本質のみを見据えて役作りをしたようです。

スタッフもキャストも、TOS への本気の愛を持ちながら、果敢に新しいチャレンジをし、それを成功に結び付けているようでした。感服した!

NG集もあほみたいに面白かったです。スポックが噛みすぎなうえ、ラスボスのネロも何言ってんだあいつwwwww

音楽について作曲者のマイケル・シアッキーノが語ったパートも興味深く見ました。この映画の音楽で注目すべきは、なんといってもエンディングの TOS のテーマですよね!あのテーマを作中では一切使わず、のちに TOS で U.S.S.エンタープライズのクルーになる人物が全員集まったところで、彼らに対する「ご褒美」としてエンディングにテーマを持ってきたとのこと。ここはサントラで何度聴いても興奮します。老スポックが TOS のオープニングを思わせる語り口でナレーションしたあと(っていうかもうここで TOS テーマの序奏ががががが)、一気に堰を切ったようにテーマが流れるところは劇場で涙したもの!