もょもと交響楽団が終演1年でもたらしたもの

1年前の 2009年08月16日、川崎市の麻生市民館のホール前には開場待ちの行列ができていて、ほとんどの人が DS を開いてドラクエIXすれ違い通信をしていました。その数時間後には、我々の努力の結晶をそのお客様にお届けし、お客様それぞれの気持ちの中にほんの少しのお土産をお持ち帰りいただいたものです。

そんな「GAME MUSIC CONCERT - ドラゴンクエストの世界より - 」の開催からちょうど 1年が経過しました。早いものです。

この1年の間、もょ響のメンバーにはどのような変化をもらしたのでしょうか。
ある人は、オーケストラの楽しさを思い起こして市民オーケストラに入団しました。またある人は、楽器のレッスンにも通いだしました。そのまた別の人は入団にオーディションを要する楽団に挑戦して見事その席を手に入れました。このもょ響での体験をその場限りのものとせず、合奏音楽や音楽そのものの楽しさを再発見して、新しいステージに一歩踏み出したという人が少なくないのです。

昨年の終演後にもょ響アーカイブでも述べたように、自分の指揮活動によって、演奏者のみなさんに何か新しい体験や感動をもたらして、その人の生活や心の豊かさ、アマチュア音楽界そのものにエネルギーを還元できたら幸せだなーと考えています。だから、もょ響の合奏指導に携わり、みんなに合奏音楽の新しい体験をと心がけてきた自分にとっても、こういう話を聞くと本当にうれしく思います。

そのほかにも、メンバーのみなさんには大きな変化がありました。

今年に入ってから、mixi コミュニティ「マジでドラクエ演奏するから俺ら」の合奏イベントを 3回開催してきましたが、「一日限りのオーケストラ」であるにも関わらず、もょ響出身者を中心にして、みんなが主体的に演奏表現を考え、技術的な工夫について活発に意見交換をし、ものの数時間の練習しかしないにも関わらず、とても即席オーケストラとは思えないほどのアンサンブル能力を示すのです。非公開の演奏イベントであることがもったいないくらいです。きっと、メンバーみんながドラクエの音楽を愛し、そして素晴らしい仲間と一緒に同じ音楽を演奏できる喜びを大切にしているからこそだろうなーと思うのです。

この合奏イベントの終了後の懇親会(飲み会)では、必ずと言っていいほどもょ響コンサートの DVD が放映されます。わざわざ DVD プレイヤー持参で参加してくれるメンバーがいるのでありがたい!(ありがたいやら恥ずかしいやら)

その映像を見て、もょ響メンバーが懐かしがったり、事情があったりそもそもこのプロジェクトを知らずにもょ響に関われなかった新参イベントメンバーが悔しがったり、いろんな感情が渦巻く中で、みんな必死に 2時間ほどの DVD を最後まで見届けるのです。こんなにも終演後に尾を引くオーケストラを他に知りません。相当特殊な例だと思います。でも、それだけの演奏体験ができたということは、音楽を趣味にした人生にとって、どれほど幸せなことでしょうか。

もょ響の再結成、第2回演奏会、合奏イベントの継続、いろいろなことがいろいろな方面から期待されていることも理解しています。すべてが手放しで「よし、やろうぜ!」って簡単に取り組めるわけではありませんし、そもそも多くの人の助けがなければ実現できないものばかりです。

もょ響や合奏イベントで生まれた絆に感謝しながら、これらのことを実現できるよう努力を重ねていこうと思います。

あと、はてなスターでうまいことご協力の意思を示してくださった方には、次回声かけますwww